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アンドリューピースのワイナリーと畑が位置するのはマレー川の河岸。このマレー川は、ヴィクトリア州、ニューサウスウエールズ州、南オーストラリア州を流れるオーストラリア最長の川で、堆積された土壌と水資源により、昔から様々な作物の農業が行われてきました。アンドリューピースのワインは、この雄大なマレー川の恵まれた環境が育んだ力強く豊かなキャラクターで、国内外を問わず多くの人々に親しまれています。
1960年代に当時国有地だった土地を買い上げ、ブドウ栽培を行ってきたアンドリューピースは、1996年よりワイン醸造を開始しました。当初は1,711トンだった収穫量は、現在では年間3万トン以上にも及び、家族経営のワイナリーとしてはオーストラリア最大規模にまで発展しています。ワイナリーの設備は最新鋭で、すべてを自社で賄うなど品質向上には余念のない取り組みがなされていることから、生産されるワインの評価は非常に高く、オーストラリアの輸出業者トップ20に常に選ばれている他、1997年のヴィクトリア州ヴィンヤードオブザイヤー、1999年のテルストラ・スモールビジネスオブザイヤー、2011年の新興輸出業者オブザイヤーなど、数多くの賞を受け続けています。ワイナリーの規模は大きくなりましたが、成功の鍵を握るのは家族の絆であるとピース家の誰もが信じており、その固い結束でより高品質なワインを作ることに情熱を掲げています。
灌漑設備が整った1,600haにも及ぶ大規模な自社畑では、シラーズとカベルネソーヴィニョンをはじめ、シャルドネ、コロンバール、クローチェン、ゴルド、グルナッシュ、マルベック、マタロ、メルロー、ピノグリ、リースリング、ルビーカベルネ、サンジョベーゼ、ソーヴィニョンブラン、セミヨン、テンプラニーリョ、ヴィオニエなど多岐に渡る品種が栽培されています。特に、シラーズとカベルネソーヴィニョンは主要栽培品種で畑の面積は270haほどになります。また、オーストラリアでは生産量が僅少であるサグランティーノも栽培されており、アンドリューピースのフラッグシップワインになっています。アンドリューピースでは、この広大な畑と灌漑設備を有効活用するために、余っている畑で小麦、大麦、アブラナ、とうもろこし等の灌漑設備に適した作物を栽培する試みも行っています。また、ヤギや豚を飼育し、ワイン醸造の後に残ったブドウの皮を飼料とすることで廃棄エネルギーの削減を図っており、ワイン醸造だけでなく農業や環境の幅広い分野における可能性の追求を行っています。
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